EC物流効率化SaaSを提供する株式会社ロジレスが、シリーズAで5億円の資金調達を実施
株式会社ロジレス(本社:東京都豊島区、代表取締役:西川真央)は、ALL STAR SAAS FUND、既存投資家であるCoral CapitalのCoral Growthを引受先とした第三者割当増資により、5億円の資金調達を完了しましたことをお知らせいたします。今回の資金調達により、累計調達総額は5.5億円となります。
資金調達の目的と今後の展開
<代表取締役 西川真央のコメント>
「家にいながら買い物ができる」はもはや当たり前になり、コロナ禍において、ECの社会的な浸透は更に加速していくはずです。社会にとって無くてはならない存在となったECですが、その担い手であるEC事業者は、消費者の見えないところで物流業務(在庫管理、受注・出荷作業)に日々忙殺されています。特に、生産年齢人口が急激に減少する日本では、拡大するEC需要への対応すら危ぶまれています。「当たり前に便利なEC」を維持するためには、EC事業者にとっても、社会にとっても生産性の向上が必要不可欠です。
当社は、「物流危機からECの未来を守り、進化させる」をミッションに、ECロジスティクスのDXを実現させるEC物流効率化SaaS「LOGILESS」を提供し、EC事業者の生産性向上を支援してきました。今回、その支援を加速させるために資金調達を行いました。株主として、SaaSへの知見が深い、素晴らしいベンチャーキャピタルに加わって頂けたことを非常に頼もしく思っています。調達した資金で、組織を拡大・強化していくと共に、「LOGILESS」の機能強化を進め、日本のEC業界・物流業界の発展に尽力してまいります。
出資者からのコメント
ALL STAR SAAS FUND
マネージングパートナー 前田ヒロ氏からコメント
投資を実行するにあたって「LOGILESS」を利用するお客様と実際にお話をさせていただいた際、サービスに対する満足度の高さ、そして強い信頼を得ていることに感動しました。
ECとそのロジスティックスに関する豊富な知識と経験を持つメンバーが集結し、そしてカスタマーファーストの文化が強く根付いている彼らは、今後さらに拡大するEC業界を支え、前進させることができる重要な企業になると確信しました。これから長期にわたって全力でサポートしていきたいと考えています。
ALL STAR SAAS FUNDとは
「起業家とともに100年続くSaaS企業をつくる」をミッションとし、シードからグロースステージのSaaSベンチャー企業への投資及び支援の実施に特化したベンチャーキャピタルです。企業の成長において最も重要な『人』を軸としたサポートに注力し「リクルート」「イネーブルメント」「リーダーシップ」の3つに軸を置いて、ARR100億円超えを実現させるためのサポートを行います。https://allstarsaas.com/
Coral Capital
Founding Partner & CEO James Riney氏からコメント
新型コロナウイルス感染症は、日本国内においてもECの普及にかつてない追い風をもたらしました。そしてこのオンライン化の波は今後も間違いなく続くでしょう。しかしオンラインストアの開設は、EC事業者から顧客への道のりの一部に過ぎません。「LOGILESS」は、EC事業者の残りの物流プロセスをシームレスに管理できるサービスです。私たちは同社の最初の投資家であり、この2年間チームと密接に仕事をしてきました。彼らはEC事業者のニーズを捉えた素晴らしいサービスを提供しているだけでなく、優れたリーダーシップチームと文化を持っています。弊社のグロースファンドは、既存投資先の中でもトップ企業を投資対象としており、ロジレスはその1社であると考えています。
Coral Capitalとは
Coral Capitalは、500 Startups Japanの創業チームによって新たに立ち上げられた、シードのスタートアップを対象とするベンチャーキャピタルです。「To build a better future with extraordinary people -卓越した人たちと、より良い未来を創る」をミッションとして、社会や業界の大きな課題に取り組む優秀な起業家へ投資を行い、より良い未来への貢献を目指します。
https://coralcap.co/
EC物流効率化SaaS「LOGILESS」とは
ECビジネスの物流業務効率化に欠かせないOMS(受注管理システム)と、WMS(倉庫管理システム)の一体型システムです。
OMSはEC事業者が利用し、WMSは倉庫事業者が利用しています。それぞれ別のシステムを利用している場合には、注文情報をシステム間で受け渡すためのCSVファイル等の作成業務が毎日発生し、担当者の業務負荷が高く、スピーディな出荷を実現することが難しいという課題も発生します。
「LOGILESS」は一つのシステムをEC事業者と倉庫事業者が利用し、注文情報がほぼリアルタイムで連携されるため、土日や深夜の時間帯であっても自動で出荷指示を出すことができます。大手EC事業者は物流効率化のため、このような一体型システムをフルスクラッチで開発しているケースもありますが、「LOGILESS」はEC事業に参入したばかりの事業者でも利用できるよう、基本料金月数万円からシステムをご提供しています。
「LOGILESS」の特徴
(1)受注から出荷までEC事業者は何も作業しなくてよい”自動出荷”を実現
「LOGILESS」はOMSとWMSの一体型システムのため、注文情報共有のための作業は不要。ほぼリアルタイムで注文情報の自動連携が可能。また”自動出荷”を実現するために、「ある条件を満たす注文情報に対してのみ、システム上で特定の対応指示を付与したうえで物流倉庫に自動情報連携する」機能も実装しています。例えば「総額1万円以上購入者にはおまけをつけたい」「配送先住所が離島の場合のみ、配送会社Aでの配送に変更したい」等、通常はEC事業者が注文情報を1件ずつチェックし、手作業で変更指示をかけていることが多い毎日の作業を完全自動化。10分に一回間隔で物流倉庫に注文情報を共有し出荷指示を出し続けることができます。
(2)複数倉庫を利用することが可能になるため、経営判断のオプションが増える
「LOGILESS」のシステムを使うと、一つのEC事業者に対して複数の倉庫を紐づけることができます。これにより「配送地点が北海道の場合には東日本にあるA倉庫から、沖縄の場合には西日本にあるB倉庫から出荷」「常温商品はC倉庫から、冷凍商品はD倉庫から出荷」「サイズ小の商品は自社倉庫から、サイズ大の商品は物流代行を依頼中のE倉庫から出荷」などの出荷指示が可能になります。この機能をうまく活用することで、配送コストや倉庫での商品管理コストの低減、配送リードタイム短縮を実現できます。
(3)どんな設備・エリアの物流倉庫にも簡単にシステム導入可能で、庫内業務のDXが推進できる
「LOGILESS」はEC事業者がご自身で選択した物流倉庫にシステム導入をすることが可能で、既にご契約中の物流倉庫があれば委託先を変更する必要はありません(※)。EC事業者と物流倉庫は、価格や業務内容のカスタマイズなども含めて直接ご契約を行っていただき、「LOGILESS」は双方にシステムのご提供を行う形になります。個別のシステム開発も不要で、初期費用も無料。物流倉庫へのシステム利用方法のレクチャーは当社担当者が行いますので、EC事業者様の負荷なく、庫内業務のDXが実現できます。
※新規の倉庫をお探しの場合には、「LOGILESS」導入済の倉庫をご紹介することも可能です